お金、資産形成、資産運用、投資といった言葉を聞いて、あなたはどう思いますか?
なかには、詳しい話を聞く前から
- なんだか怪しそう
- まさか詐欺案件?
- 信頼していたのに、何かビジネスの道具にされるのか
- 新手のネットワークビジネス(MLM)でも紹介されるのかな
といった感じで疑いの目を向けるケースも多いです。
これらの感情や反応は、自然なことでおかしいことでは全くありません。
世の中に出回るお金や投資に関する情報の99%以上は、怪しいし詐欺といっても過言ではないし、それらから身を守るために防衛するのも非常に大切なことです。
ただし、だからといって、お金、資産形成、資産運用、投資といった分野の情報を、全てシャットアウトすればいいわけではないのも事実です。
自分は投資は怖いので無駄遣いせず全て預貯金に置いているケースも多いですが、預貯金も実は立派な投資の1つです。
私たちは、投資は怖いと言いながら、ほぼ全ての国民は投資をしています。
しかも預貯金に全面的に依存している人も多いので、リスク分散という意味では、かなりハイリスクの投資です。
これらの現状を少しでも変えていく必要があると思い、自分自身、ブログやSNSなどでも、お金の考え方に関する情報発信を行っています。
日本はお金の話をすることがタブー視されがちで、「お金の話をする人=怪しい」と思い込んでいます。
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そもそも、なぜお金の話は怪しいと思いがちなのか。
それは知らないからです。
知らないから
知らないことは怖いので、防衛本能として敵視したり、怪しいと思いがちです。
では、一方で知っていることはどうか。
知っていて、かつ問題なく使えて、周りでも使っている人が増えると、
怪しい
↓
怪しくないかも
↓
問題なさそうだから自分も使おう
といった感じになります。
例えば
- 500円玉や1万円札は怪しい
- クレジットカードは怪しい
- Suicaなど電子マネーは怪しい
- アマゾンや楽天は怪しい
このように考える人はいるでしょうか。
もちろんなかにはいらっしゃるかもしれないし、電子マネーやクレジットカードなどを使った詐欺もありますが、現物通貨やカード、電子マネー等の「存在」自体を疑問視する人は少ないですよね。
- アマゾンや楽天でモノを購入し、クレジットカードや電子マネーで決済する
- お店で15000円の商品やサービスを受け取ると、対価として1万円札と5000円札を渡す、2万円払って5000円お釣りもらう、またはキャッシュレス決済する
- 電車や飛行機の予約もスマホで行い、改札もスマホやカードでピッとタッチして通過
このような光景を疑問に感じる人は少ないです。
なぜ紙でできたお札やコインを渡すと、食べ物や家も買えるの?と疑問を持つことはなく、生活しています。
なぜなら、そのような仕組みや光景が当たり前になっているからです。
ただし、最初にサービスや仕組みが出た頃は、時に大きなバッシングも受けることも多いです。
今でこそみんな当たり前に使っているスマホ、アマゾンや楽天などの通販サービス、SNSもそうでした。
- iPhoneなんてオタクが使うもの
- ネットでモノを買うなんて信じられない
- お店に行けば店員さんもいて相談できるのに、ネットで買う意味が分からない
- 芸能人でもない一般人が発信する情報なんて誰が見るのか
- SNSなんて誰が使うんだ
- 実名のSNS(Facebookなど)なんて使う人いないだろ
- 電子マネーなんて必要ない、現金で十分だ
このように最初は叩かれました。
ただ、その後は、次第に私たちの生活に溶け込み、もはやなくてはならない存在ですよね。
もはやスマホやアマゾンの存在を叩くどころか、これらがない時代に戻れと言われるほうが厳しい状態です。
iPhoneが登場したのは2007年で、2021年時点でもわずか約10年前の話です。
わずか10年ほどで、「スマホなんていらない、オタクのもの」から「スマホなんで持っていないの?」と言われるようになったわけです。
そう考えると、時代の変化とスピードは凄まじいものがあると感じています。
少し話がそれましたが、
「iPhoneやアマゾンは怪しい?」と聞くと、怪しいと答える人は少ないと思います。
なぜなら、ある程度、概要や仕組みも知っているし、通常時は問題なく使えているからです。
このように、ある程度、中身を把握して、
自分はもちろん、自分以外の周りでも問題なく使えていると実感すればするほど、怪しさは薄まっていきます。
一方で、お金や、資産形成、資産運用、投資といった言葉に対して「怪しい」と感じるのは知らないからです。
日本は同調圧力が強いので、周りでやっている人がなければ、ますます、怪しい印象が強くなる傾向があります。
能動的に情報をとって実践するしかない
これはあなたが悪いわけではありません。
日本は義務教育はもちろん、大人になってからも、お金の考え方、教養を学ぶ機会や場所がほとんどないからです。
学ぶ機会がないので、いつまで経っても「お金=怪しい」ままです。
お金の適正な考え方を知らないまま社会人になり、
ネット上にあるような甘い言葉に誘惑されて、一生懸命働いて稼いだお金を、詐欺師に搾取されるケースが後を絶たない。
これでトラウマとなった人ほど、お金に対するイメージはさらに悪くなる一方です。
「もう投資はコリゴリだ!どんな情報もいらない!自分は預貯金しかしない!」とシャットアウトする人もいますが、
預貯金も立派な投資行為の1つなので、結局は資本主義社会で生きる以上、お金や投資からは逃げられない構図になっています。
そして、ほとぼりが冷めた頃にまた騙されてしまうといった悪循環に陥ってしまう人もたくさん見てきました。
そして、さらにお金へのイメージが悪化して・・の繰り返しで、本当に必要な情報からは、どんどん距離が遠くなる。
そうならないためにも、能動的にお金の勉強をして、目的設定もしっかり行って資産形成をしていく必要があります。
日本に適正なお金の教育を受ける機会がほとんどなく、今後もしばらくはのぞめない以上、
自分たちで能動的に、積極的に興味を持って、情報収集と勉強、実践を繰り返していく必要があります。
FXはなぜ怖いのか
よく「FXはハイリスクで怖いからやめておけ」と書籍やビジネス雑誌では言われることも多いですね。
では、
- FXの仕組み
- 国内と海外のFXの違い
- どのような部分がハイリスクか
- FXが他の投資手法に比べてハイリスクといわれる理由
- 具体的な対策は?
これらを説明してくださいと言われたら、ほとんどの人はできません。
本来ならば、これらを調べて、メリットデメリットを整理して、そのうえで総合的に判断していきたいところですが、ほとんどの場合はイメージだけで判断してしまっています。
「なぜFXは怖い?FXをやってはいけない理由は?」と質問すると、テレビでFXは怖いと言っていたから、本や雑誌で『FXは絶対にやるな』と書いてあったからといった回答が返ってくることが多い。
結局はイメージで「FXは怖い、詐欺」と思い込んでいて、実際のところよく分からないから、怪しいといった感情に拍車がかかってしまう。
もちろんFXはリスクが高いのは事実ですが、「正しく怖れた」うえで、使い方次第で大きな武器にもなります。
そこをすっ飛ばして、よく分からないから怖い、テレビや雑誌でそう言っていたから怖い・・では、本末転倒です。
まとめ
スマホやアマゾン、楽天などもそうであったように、何事も最初は叩かれながら、様々なサービスは生まれていきます。
そのなかで淘汰されて消えていくものもあるし、アップデートを繰り返して進化しながら生き残るものもある。
どうせ怪しいから、貯金少ないから聞いても無駄などと、お金の情報をシャットアウトしてしまうのは、
確かに変な投資詐欺にひっかかるリスクも減らせますが、
本来必要かもしれない情報も、自分で遠ざけてしまう形になってしまいます。
今まで聞いたことがない、周りでやっている人ほとんどいない状態だと、防衛本能が働くのは自然なことです。
そのうえで、怪しいから全部拒否するのではなく、視野を広げる意味でも、まずは受け入れてみる考えも必要かなと思います。