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損しないための情報との関わり方

いまはネットで検索したりSNSをみると様々な情報に触れることができるので便利ですが、情報に振り回されて損をするケースがあるのも事実。

損しない、一喜一憂しないために大切な情報との関わり方、考え方を解説します。

  • 変な投資詐欺に引っかからないため
  • 誤解したまま自己完結してチャンスを潰さないため

これらのためにも、情報との接し方、関わり方を常に見直すことは必要です。

今回は過去、現在も含めて自分自身の経験ももとに解説します。

ネットやテレビに振り回される人たち

私は現在、メインのひとつとして金融教育業を行っています。

ブログやSNSでお金の考え方や金融リテラシーの重要性を発信するだけでなく、リアルやオンラインの場でセミナー(勉強会)や個別相談を開催する機会も増えてきました。

そのなかで例えば、
個別相談などで
このようなケースがあります。

相談者
相談者
普段どんな運用をしていますか?

私
将来(老後)に向けた長期的な資産形成のため、手段の1つとして投資信託をしています

相談者
相談者
具体的に何をしていますか?

私
○○です

相談者
相談者
もっと詳しく教えてください

私
概要説明

相談者
相談者
分かりました

—後日—

相談者
相談者
あなたは詐欺師ですか?

私
いや違いますよ。そもそも詐欺なんて働く気は全くありません。

相談者
相談者
怪しい商品のブローカー(仲介人)とかですか?

私
違います。なぜ、そのように思われたのですか?

相談者
相談者
あなたに説明された○○をネットで検索したら、詐欺、怪しいとか批判的な内容が結構出てきました。これ以上巻き込まれたくないので、これ以上、お金の話はしないでください。

実際、ここまで「過激」なやりとりは少ないですが、自分自身、これまで何度も経験したことがあるものです。

  • ネット検索したら「詐欺」「怪しい」いったネガティブな情報が出てきて不安になった
  • YouTubeなどのSNSで検索かけたら、著名人、インフルエンサーが批判していた

このような感想や相談はかなり多いです。

ネガティブな情報がたくさん出てきたからやめたほうがいいですか?と相談されるのはまだマシで、一方的に誤解されて誹謗中傷を言われて去っていくパターンも多いです。

他にも

  • 夫(妻)に相談したら、「なぜお金の勉強始めたの?する必要ある?」と反対された
  • 金融機関の人でもないのに、なんでお金の教育とかできるの?絶対怪しいじゃん!あなた騙されてるよ!

※私は金融機関の人間でもなければ勤務経験もないので、怪しいと感じる人も多いみたいです。

などと言われてフェードアウトするケースも多いです。

どのようなパターンであっても、基本的に「去る者追わず」の考え方をとるようにしていて、深入りはしません。

ただ、明らかに拒否反応を示す場合は別にして、せっかくお金の勉強に興味を持ち始めた頃に誤解が原因でフェードアウトするパターンをみると、内心「もったいないな」と感じるのは事実です。

自分自身ではっきりした考えを持ち、事実をもとに明確に「これは自分の考えとは違う」と判断するならまだしも、

  • ググったらネガティブ情報出てきた
  • YouTubeで検索したら批判している人がいた
  • 家族に色眼鏡で見られた
  • インスタグラムで会社経営者を調べたらバブリーでドン引きした

といった理由で「あれ?」と思っちゃう。そしてモチベーションが下がってしまい、一度怪しいと思ってしまったら、それを覆すのは難しいことも多いです。

無意識に発動する防衛本能

誤解のないように申し上げると、

分からないことや不安なことをグーグルなどで検索したりSNSで調べたりするのは自然なことです。

そして、ネガティブな情報ばかり出てきたら、「あれ?大丈夫なのかな・・」と恐怖や不安を感じるのも、ごもっともです。

自分自身、毎日グーグルやSNSで分からないことはまず検索して調べまくっていますし、ネガティブな情報が多いと「大丈夫なの?」といった感情は出てきます。

 

今まで経験したことがないわけなので、分からないものは怖い、不安に感じるのは自然な反応です。

 

それに、お金に関する情報はリアルでは人に聞きにくい雰囲気もあります。

周りでそれをやっている人が全くいなければ、さらに恐怖や不安に拍車がかかる人もいます。

ある種の防衛本能が働くため、それに対する答えのようなものを無意識に求めるようになります。

その手段として、いまはネットを使うことが多いですが、私たちは良くも悪くも影響されます。

学校教育のように正解があるわけではないですが、どうしても正解があると思いたいし、求めがちです。

リアルでは聞きにくいからこそなのか、最近ではインスタグラムやTwitterでも、収入や貯金などのネタが話題になることが多いですね。

いろんな情報があふれているなかで、なかには「テレビや新聞、雑誌、書籍、有名芸能人、有名インフルエンサーの言うことは正しい」といったフィルターをかけるケースもあります。

ただし、

「大手メディアや有名人が言っていることは正しい、安心」と安易に考えてしまうのはおすすめできません。

無名のお前がえらそうに言うなと反発されるかもしれませんが(苦笑)たとえ大手メディアや有名人とはいっても、常に正しい情報を発信しているとは限らないからです。

なぜネガティブな情報が出てくるのか

例えばA社の某投資商品があるとします。

ググると「○○ 詐欺」といったネガティブな情報が多数表示されます。

SNSで調べても批判的な記事や動画、コメントが多かったとしましょう。

では、A社の投資商品は詐欺なのでしょうか。

考えられる可能性

  1. 本当に詐欺、良くないものだから
  2. その商品やサービスが出回って評判が良くなると困る人たちがいるから
  3. ハイエナ商法

ひとつずつ解説します。

本当に詐欺、良くないものだから

不良品が多かったり、A社の対応がずさん、商品やサービス自体が存在しない(ポンジスキーム)など。

そもそも本当に詐欺だったり、対応などが良くないパターンです。

問題はここからです。

便宜上、ここから先は「A社の投資商品」には欠陥はなく、運営側による詐欺もないと仮定します。

その商品やサービスが出回って評判が良くなると困る人たちがいるから

世の中には「A社の投資商品」が市場に出回り、評判が良くなったら困る、都合が悪い人たちがいるのも事実です。

例えば、競合他社のB社、B社の商品を販売しているブローカーといった人たちですね。

彼らにしてみると、A社の商品が出回って、一般投資家がそちらを選択すると、自分たちは利益が減って困るので、なんとかして妨害したいと考える可能性もあります。

その結果、メディアやネット上にA社の商品を叩くような記事や情報を多く出したりして、ネガティブキャンペーンを始めます。

それらの情報をひとつずつ分析して、本当に正しいのか間違っているのか検証する人は少ないので、

ネガティブな情報が多く出回るほど「A社の商品は悪いもの、怪しい、詐欺」といった雰囲気を作ることができます。

全く中身をみていないのに、A社の商品は悪いらしいと刷り込まれるわけです。

ハイエナ商法

これもさきほど説明した2のパターンに似ていますが、悪口を言って他の商品に誘導する商法です。

その名の通り、ハイエナが獲物を横取りするような感じで、ネット上のアフィリエイトなどではよくあるパターンです。

「A社の投資商品?あ〜、あれは詐欺だから気をつけたほうがいいよ!手数料もかなり高いし投資家には旨味ないから!それよりも、投資に興味があるなら、この商品のほうが絶対にいいよ!手数料も安いから」

 

このように、

人の不安に巧みにつけこみ、「あれは詐欺だけど、こちらは100%真っ当な商品、サービスです」と近寄る人たちがいます。

誰もが抱える恐怖や不安を逆手にとって、優しい顔で近づいてくるので、タチが悪いです。

そして彼らを信じて買ったものが詐欺商品やサービスで、

被害を受けた人たちは「やっぱりお金は危ないんだ、投資は一般人はしてはいけないんだ」などとトラウマを持ち、お金や資産形成から離れていってしまうのです。

過去の自分もそうでした

えらそうに解説していますが、過去の自分も情報との関わり方を知らず、ネット上の情報等に振り回されていました。

もちろん、なかにはそれで詐欺などの危険を回避できたケースもあります。

ただ、今から考えると圧倒的にチャンスを逃した、潰してきたケースが多いです。

今回はネガティブな情報を例に説明していますが、

逆に、ネット上やメディアで報道されるポジティブな情報も、本当かどうか怪しいことも少なくありません。

通販とかで良い口コミがたくさんあって、それを信じて買ったら、実際は全然違った・・なんて経験はありませんか?

検索したらポジティブな情報ばかりで「これは大丈夫だろう」と信じて、商品やサービスを購入したら詐欺だったこともあります。

損しないための情報との関わり方

これらの経験を通して痛感したのは、良い情報も悪い情報もすぐ鵜呑みにしてはいけない!ということです。

本当に詐欺、良くないパターンは別にして、さきほど紹介した2や3のパターンに巻き込まれないようにすることが大切です。

では、損しない、一喜一憂しないためには、どのように情報と関わればいいのか。

100%正解は存在しない

気になる投資商品など、お金や資産形成に関わらず、例えば今度初めて行くお店の口コミを調べるなど、

今後もネット検索やSNSをフル活用することになります。

そのなかで、自分自身は、どの情報にたどり着いたとしても「100%正解は存在しない」と考えるようにしています。

情報の質にもよりますが、例えば「このコンテンツには10%くらい正解が含まれていたらOKかな」などと割り切ります。

そして、様々な情報に触れて、自分のなかでの正解を構築していくイメージですね。

もちろん、私のブログやSNSで発信する内容も、100%正解があるわけではありません。

自分で調べて一次情報を確認する

100%の正解はないと考えたうえで、

  • この情報は本当なのかな
  • 本当に良い、悪いものなのかな
  • その商品やサービスが出回って評判が良くなると困る人による妨害とかではないのかな
  • ハイエナ商法の可能性はある?

などと疑問や興味を持って、考えます。

そのうえでもちろん分からないこと、疑問や不安点が出てくるので、それらを、その情報を伝えてきた人などに、ありのままをぶつけます。

このブログで書いている内容、SNSで発信している内容、セミナー(勉強会)で話している内容、個別相談で話している内容などで、疑問、不安、分からないこと等あれば、いつでも気軽に私まで質問してください♫

もちろん、これを聞いたら失礼とか、怒られるのかな?とか一切ありません。

自分でまず調べるのは大切ですが、「これを聞いたら失礼かな」等と遠慮して、ただ貴重な時間が過ぎるのは非常にもったいないです。

質問して、理由もなく怒ったり嫌な顔をする人がいたら、その人との関係や、その人が勧めてきた話に乗るのは見直したほうがいいかもしれません。

  • 自分で調べた
  • 疑問点などを本人にぶつけた

それでもまだ疑問や不安が残っている場合は、その人以外で同じようなことをしている人がいないか本人に聞いて、第三者の意見も聞いてみましょう。

病院でもセカンドオピニオンといって、主治医以外の判断をチェックする機会があります。

例えば、お金の考え方のセミナー(勉強会)の内容であれば、

私以外にも金融教育業を行っている仲間がいるので、その人のセミナー(勉強会)を聞くのも1つの方法です。

私が嘘を言っていないか、軸がぶれていないかなど、あなたが納得できるまで分析してください。

最終的に判断するポイント

例えば投資信託の場合、

表面的に手数料が高い部分をとりあげたり、短期利回りがマイナスになっていることをとりあげ、これは詐欺だ粗悪だ等と叩くケースもあります。

ただ、そもそも手数料が全てではありませんし、短期間の利回りだけみても意味がありません。

自分自身、様々な運用を行っていますが、商品の名前をググったりYou Tubeで検索かけると、もれなくネガティブな情報が出てきます(苦笑)

なかには有名YouTuber、インフルエンサーの方が批判している動画もありましたが、よく見ると実際の内容と全然違ったり、他にも「あれ?」と思うこともありました。

有名YouTuber、インフルエンサーだから正しい情報を発信しているとは限りません。

あくまで実際はどうなのかを中心にみて判断していきたいと自分自身考えています。

そして、最終的にどうしようか迷ったら、自分自身は「人」かなと考えています。

  • この人の言うことなら信じていいかな
  • もし仮に間違っていたとしても後悔はない

といった感じです。

例えば家電量販店でエアコン、パソコン、テレビといった商品を買う時も

もちろん商品そのものの魅力やスペックも大事ですが、この人から買いたいかどうかを大切にしています。

極端な話、どんなに魅力的で欲しいと思った商品があっても、対応してくれた店員さんがすごく不機嫌で雑な対応をされると買いたくありません。

適当にやりとりを終わらせて、別の店員さんとまた話をするか、通販で買います(笑)

調べすぎて前に進めないのは本末転倒

今回は詐欺に騙されない、チャンスを逃して損しないために必要なネット社会の情報との関わり方について解説しました。

ただ、一方で調べすぎて行動できない、全然前に進めないのも問題です。

自分自身、そうなりがちなので常に気をつけたいですが、「インプットバカ」になっては意味がないです。

リスクをおそれるあまり石橋を叩きまくる人もいますが、叩きまくって根元から崩れるパターンも少なくありません。

これでは本末転倒です。

ある程度調べて勉強したら、あとは実践を始める、実践しながら勉強を続けるのが大事かなと思います。

自分自身、お金の考え方を伝える活動も、実践しながら勉強も同時進行で行っています。

学生時代のように勉強してノートに書くだけでは意味がないから。

実践して気づきや反省点を得て勉強して、また実践して気づきを得て・・の繰り返しです。