銀行や保険、不動産などの営業マンから商品の勧誘や説明を受けたことがある人も多いと思いますが、彼らはなぜあなたに近づくのでしょうか。その理由を解説します。
近づく理由
結論から申し上げると
・売れるかもしれない
・儲かるかもしれない
と考えるからです。
営業マンは何が目的で活動しているのか。
民間企業の社員だったり個人事業主だったりしますので、当然ながら儲ける必要があります。
ほとんどの場合ボランティアでやっているわけではないはずなので、売上(成績)を出さなければ彼らも食べていけません。なかにはフルコミッション(完全歩合制)のところもあり、成績が出せなければ給料(収入)もゼロなので必死です。
営業マンが近づきやすい人や場所
仮に私やあなたが保険の営業の仕事をしていたとします。
フルコミッション(完全歩合制)のため、成績を出さないと給料も入りません。
成績を出すためにどうするか。
保険に入ってくれそうな人、継続して加入してくれそうな人がいる場所に行くはずです。
例えば、大手企業や官公庁といった「簡単にはつぶれないだろう」と思われる組織で働いている人たちにアプローチするのも1つの方法です。
大手企業で働いている友人から聞いたことがありますが、
- 選挙の出口調査みたいに会社の出入口前に時々立っている
- 病院のMRみたいに社内に出入りして、経営陣や従業員と話している
- 社員食堂やカフェスペースにブースを出してPRしている
このようなケースも少なくないそうです。
大手企業や官公庁で働いている正社員の場合、よほどのことがない限り、毎月給料が入ってきて、ボーナスもあります。結婚して子どもがいる人ほど転職や退職をしにくい傾向にある。
となると、保険の1つ2つ入ってくれるかもしれない、一度入ってくれたら継続的に加入してくれる可能性が高いと考えます。
だからこそ可能性、効率性も求めて大手企業や官公庁ほど近づくケースが多いというわけです。
たとえ相手から「保険に入りたいです」と熱心にアプローチされたとしても、
その人が無職で継続的な収入もなく貯金もゼロだったら、加入しても即解約される可能性が大きいので、営業マン側としては効率が良くありません。
損しないために大切な考え方
人から何か話を持ちかけられたら、まず「それは営業なのか、そうではないか」見極める必要があります。
「他人が持ちかけてくる話=全部営業、全部怪しい」と決めつけてしまう人がいますが、それは極端かなと思います。
- ある映画をみて感動した
- 美味しいカフェを発見した
- 楽しく遊べる場所を見つけた
- あるレストランやホテルのサービスを受けて感動した
といったことを経験すると
- この人にもぜひ、この映画を見てほしい
- この人と一緒に、このカフェにまた行きたい
- このレストラン、ホテルのサービスを経験して欲しい
と純粋に考えて、話をする、情報共有する機会も多いと思います。
そこに、何か商品を売って自分だけ得をしようとか、怪しい営業的要素はないですよね(笑)
お金の場合もそうです。
自分自身、お金の考え方を様々な人にお伝えしていますが、営業しているわけではありません。何か特定の商品を販売しているわけでもありません。
先が見えない状況のなかで、国や会社に頼れない時代になっているからこそ、自分でお金のことを勉強して対策していかないと、日々の生活や将来(老後)のことは誰も責任をとってくれないと危機感を持っています。
このような危機感をより多くの人にも知ってほしい、日本には適正な金融教育の機会が全然ないからこそ、土壌を作っていきたい想いがあります。
本質的には「この映画ほんまに感動したから、ぜひあなたにも見てもらって、感想を聞かせて欲しい」といったパターンと同じです。
そこに最初から何か決まった商品を売ろうといった魂胆はありません。
誤解のないように申し上げると、「営業=全て悪、ダメ」と言いたいわけではありません。
銀行、保険、不動産に限らず、自動車のディーラー、家電量販店での営業などで、顧客のことを真剣に考えて、相談に乗っている人も多いです。
自分自身、最初は全く買う気がなかったのに、営業の人と仲良くなり、最終的には「この人から買いたい」と考えて買った経験もあります。
ただ、なかには悪質な営業マンがいるのも事実なので、そのような人に引っかからないためにも、自衛(防衛)する必要はあります。
損しないための自分や大切な人を守るための営業マンとの関わり方については別記事で解説しているので、ぜひ参考になると嬉しいです。