THOUGHT

「仕事と子育てはどちらが大変?」に思うこと

仕事と子育てを比較してどちらが大変なのか、インターネットやSNSなどでも話題になることがあります。今回はよくある「仕事vs子育て」議論について思うことを書いてみました。

結論

  • そもそも比べられるものではない
  • 不毛な争いでお互い消耗するだけ
  • どちらも大事で大変

自分自身初めての子育てが始まって2年が過ぎ、このように考えるようになりました。

ありがちな対立

  • 自分は仕事して疲れてるんだよ
  • 専業主婦はずっと家にいて楽できていいよな
  • (散らかった部屋を見て)少しは片付けたら?
  • 自分は仕事している!家事や育児はそっちの担当だろ

インターネットのコラム記事やX(旧Twitter)のポストなどでよく見かける内容ですが、全部「火に油を注ぐ」行為です(苦笑)

仕事して疲れている
→こっちは24時間休みなしですが?

ずっと家にいて楽できていいね
→ゆっくり休む時間なんてないよ

少しは片付けたら?
→トイレに行く時間さえないよ

家事や育児はそっちの担当だろ
→あなたも父(母)でしょ?

こんな感じで反論されて終わるだけ。

じゃあ、なんでこんな対立が起こるかというと一緒に過ごす時間が少ないのも大きい。

いまは核家族が増えて、都市部を中心に昔みたいに大家族で暮らすケースは多くありません。働き方や家族構成によって事情は異なりますが、基本的には夫婦で支え合うしかない。

例えば夫がフルタイム勤務で毎日出社して夜遅くまで残業、妻は専業主婦で毎日自宅で子育てしていると、それぞれ多忙で会話する時間も減るかもしれません。

お互いの状況を共有する暇もなくストレスや不満が溜まっていき、そのようなときに先ほど紹介したようなことをパートナーから言われたら「はあ!?」ってなる。普段あまり気にならないことでも相手の逆鱗に触れることもあります。

仕事ができる理由

仕事して給料もらって稼ぐ自分は偉いって考えがちですが、出社でも在宅勤務でも自分が仕事している間は、誰かが子どものことをみてくれているわけです。専業主婦(夫)のパートナーが四六時中対応することもあれば、保育園に通って保育士さんが世話してくれることもあります。

  • 誰かが子どもの世話をしてくれるから自分は仕事ができる

子どもがうまれてからも「1日8時間以上フルタイムで週5日以上働く」のは大変ですが、仕事ができるのは当たり前じゃない!と考えさせられる機会は増えました。

例えば専業主婦(夫)やパート・アルバイトなどのパートナーに対して「自分が仕事して稼いでいるから生活できるんだぞ」とか言えないし、自分が逆の立場だったら「ふざけんな!」ってブチギレる(笑)

子育てができる理由

子どもの世話は大変ですが、子育てにはお金がかかります。例えば会社員であれば、毎日働いて得る給料があるからこそ子育てや生活ができるのも事実です。

オムツは毎日3枚から5枚くらいなくなり、身体の成長もはやいので靴も3ヶ月経ったら買い替え、服もすぐにサイズアウト・・・他にも育児グッズやオモチャとかいろいろそろえていったらキリがありません。

その一方で例えば出産前後は育児休業で給料が減り、仕事復帰しても特に乳幼児がいると時短勤務で収入が減ってしまうケースも少なくありません。いまは夫婦共働きも珍しくないので、例えばどちらかがフルタイムで働き、もう一方は時短で勤務時間を減らしたり退職して専業主婦(夫)になったり、正社員からパートやアルバイトに切り替える人も多いのではないでしょうか。

「支出は増えるのに世帯収入は減る」現実を目の当たりにして、自分も「お金」について考える機会は増えました。もちろん子どもの世話も大切ですが、今後さらに支出が増えることを考えると、働く時間や環境も無視できません。

比べられるものではない

「仕事と子育て、どちらが大変?」と聞かれたら「どちらも大事だし大変です」と答えます。

「隣の芝生は青く見える」という言葉がありますが、毎日フルタイムで残業もして働いている人からすれば時短勤務して早く帰る人が羨ましい、時短勤務して分(秒)刻みで子育てしている人からすれば仕事できて給料もらえて羨ましいってなる。

子育てに限らず、どんな状況になっても「相手が羨ましい」と感じる機会はあります。そう考えたら「仕事 vs 子育て」は不毛な争いになりやすいし、むしろ家族間で対立するほどそれぞれの負担が大きくなる。

どちらが良いとか悪いとかではなくて、それぞれの立場や状況になってみないと分からないことは多いです。