先日FP2級に合格しました。
ただ、私は金融機関出身でも現在勤務しているわけでもありません。
合格して資格を取得したから、いきなりFPの仕事や保険などの営業の仕事を始めるわけでもありませんが、では、なぜFPをとろうと考えたのか。
数ある資格の中からなぜFPの勉強をして資格をとろうと考えたのか。FPに興味あるけど実際どうなの?取得してどうするの?といった疑問や悩みを持たれている方の参考にもなれば嬉しいです。
結論
- お金(国内の仕組み)の勉強になるから。
- 保険年金、資産運用、不動産、相続の基礎を体系的に学べるから。
- FPを持っていると「ちゃんとお金の勉強している」「お金の知識がある」「ちょっと聞いてみようかな」と思われて、最初の信頼につながる可能性が高くなるから。
おもにこのような理由があります。
金融教育を仕事にする以上、お金の勉強をして、常に知識をアップデートしていくことは欠かせません。
いまはYou Tubeで、例えばリベ大の両学長のチャンネルなど、主に国内金融に関する情報は、様々な動画がアップされているので、ほぼ無料で勉強することもできます。
ただ、無料では限界があるのも事実で、体系的に学びにくいのもその1つ。
そのなかで資格勉強の場合は、教科書を読んだり試験問題を解くことで体系的に学べるのが大きいです。
例えば、遺族基礎年金、遺族厚生年金、生命保険、損害保険、保険と税金、法人と保険の関係など、「分かっているつもりでも実際はよく分かっていない」部分も多く、知識の関連付け、強化にもつながると考えています。
「お金の勉強になって、結果的に資格がとれたら一石二鳥だよね」といった感じです。
ただし、個人的に一番大きいのは、FPをとることで、それが最初の信頼につながるケースが少なくないと考えたからです。
資格の勉強や取得が目的ではない
よく「FPをとるのが目的です」といった人がいますが、資格はあくまで手段であり目的ではありません。
これは自分自身気をつけるようにしています。
勤務している会社によっては資格取得で給料が増えるところもありますが、FPに限らず資格を取得したからといって人生が劇的に変化するわけではありません。
では何のために資格をとるのか。
結論で挙げた通り
- お金(国内の仕組み)の勉強になるから。
- 保険年金、資産運用、不動産、相続の基礎を体系的に学べるから。
- FPを持っていると「ちゃんとお金の勉強している」「お金の知識がある」「ちょっと聞いてみようかな」と思われて、最初の信頼につながる可能性が高くなるから。
自分はいま、お金の考え方や資産形成の基本を伝える活動をしていますが、「お金」という場合によってはデリケートな内容を扱う以上、テキトーに情報発信をしたりセミナーや勉強会で伝えるわけにはいきません。
自分自身、今後も常に「一生勉強」でアップデートしていく必要があります。
そのなかで
本や動画、人からの学びなどで勉強していきますが、より深く学ぶためにも前提として基礎知識は必要だと考えています。
例えば日本史で
- 関ケ原の戦いでなぜ徳川家康はわずか1日で勝ったのか
- 石田三成や西軍の敗因は何か
- 小早川秀秋はなぜ東軍に寝返ったのか
といったことを深堀りするためには
- 1600年に関ケ原の戦いが起こったこと
- 徳川家康や石田三成などの登場人物
- 関ケ原の戦い前後の時系列
などの基礎知識は入れておく必要があります。
お金の勉強も同じで、まずは基礎知識がないと、それが良いのか悪いのか、人によって向いている向いていない、メリットデメリットなどが分かりません。
そういった意味でも基礎知識を身につける手段としてFPを選びました。
FPの資格勉強をすることで、お金の基礎知識を学べて、結果的に合格したらFPの資格もついてくる感じですね。
FPの資格をとったからといって、自分の場合は何か保険などの営業の仕事を始めるわけではありませんが、資格をとることで、それが信頼につながるケースもあります。
「お金の考え方や基本を伝える活動をしています」と話すと
なかには
・FPは持ってる?
・何か資格持ってる?
などと質問されることもあります。
「特に持っていません」と伝えると
- FP資格持っていない人の言うことは信じられない
- 金融機関で働いていない?しかも勤務経験もない?
- そんな人の言うことって信じられる?
- それって詐欺じゃないの?
などと言われたこともあります。
警戒心を解くために、こちらからひとつずつ説明しようと思っても、相手はブロックが強くかかっているので、「いや、あなたの話は必要ありません」となってしまう。
まだまだ
- 「お金=怪しい、卑しい」
- お金の話をするのはタブー
- お金のことは金融機関に聞くもの
- 「FP=お金の専門家、先生、相談員」
- 金融機関で働いた経験がない人がお金のこと分かるはずがない
といった風潮や思い込みが強いのもあります。
お金の話はデリケートな部分も多いからこそ、コツコツ信頼を積み上げていくことは欠かせないと考えています。
いきなり初対面の人に
- お金まわりどうしていますか?
- あなたはいま幸せですか?
- このままでは、あなたの老後は真っ暗です
などと言われたらどうでしょうか。
「なんで、こちらのことをよく知りもしないあなたにエラソーなこと言われないといけないの?」「何か怪しい宗教やネットワークビジネス(MLM)の勧誘かな?」「この人は何か商品売りたいんだろうな」と、自分だったら思います。
実際は真っ当な話だったとしても、これでは相手は警戒するだけでまともに話は聞いてくれません。
自分の場合も、まずは警戒心を解き、最初の信頼に繋げる手段として、FP2級を持つのは大切だと考えました。
たとえ最初は興味がなくても「ん?FP持ってるの?じゃあまず話聞くよ」となる可能性が高くなるからです。
お金に限らず何でもそうですが、会話はお互いにテーブルにつかなければ始まらないし意味がありません。
まとめ
もちろんFPの知識が全てではないし、FP2級持ってるから最強といったこともないと考えています。
あくまで最初の入口、スタート、信頼につなげるための手段に過ぎません。
その一方で、
すごく美味しいたこ焼き屋さんがあっても、お店の存在を知ってもらわないと意味がないように、
仮にどれだけ「本編」が真っ当で充実していたとしても、知ってもらう、話を聞いてもらわなければ意味がないわけなので、そのための武器として資格を使うのは、ひとつの方法かなと思います。
「自分は金融教育とかしないから関係ないよ〜」といった場合でも、お金の勉強になるので、変な案件などの投資詐欺や営業に騙されるリスクを減らすことにもつながります。
クレジットカードのリボ払いの案内とかもそうですが、たとえ全く興味がなくても、お金関係の営業はメールや電話、お店など様々な方法を使って、時には甘い言葉や、今だけポイント10倍あげますといった「ニンジン」をぶら下げながら、あなたのもとにやってきます。
だからこそ、勉強して理論武装することは欠かせません。